健康経営の具体的取り組み⑥ 健康を保持・増進させるための7つの行動とは
- 康彦 和田
- 2024年5月27日
- 読了時間: 4分
更新日:2024年6月24日
みなさまこんにちは。健康経営エキスパートアドバイザーの和田康彦です。
中小企業のための健康経営の具体的な取り組み、今回のテーマは「健康を保持・増進させるための7つの行動」についてです。

☛今回のポイント
① 職場環境の整備は、健康経営の施策として、その職場で働く従業員全体に働きかけることができる有効な方策である。
② 職場環境の整備によって健康を保持・増進する良い行動を自然と誘発できれば、健康意識の個人差によらず行動変容を促すことも可能になる。
③ 経済産業省の調査結果によると、職場における健康を保持・増進する行動は7つの大別でき、各行動は特定の健康課題と関連があることがわかっている。7つの行動は、関連する健康課題の予防・改善を通じて働く人のパフォーマンス向上にもつながる。
④ 健康を保持・増進させるための7つの行動とは
A. 快適性を感じる
・職場で快適性を感じながら仕事をすることは、頭痛や肩こりといった運動器・感覚障害、メンタルヘルス不調、食欲不振や便秘・下痢といったストレス性内科疾患の予防・改善につながる。
・周囲の人との距離感を適切に感じられるようなスペースを確保したうえで、体格に合わせて調整できる什器や設備を整え、採光、換気、植栽などを工夫して五感で快適性を感じられるようにしましょう。
B. コミュニケーションをする
・あいさつする、笑う、感謝するといったインフォーマルなものも含めて、適切なコミュニケーションは、メンタルヘルス不調、ストレス性内科疾患の予防・改善につながる。
・食事や休憩だけでなく仕事にもつかえるカフェなどを設けるほか、同僚の仕事内容や人となりを理解するための情報掲示板やデジタルサイネージを活用する、部署や職位を横断したメンバーで行う掃除など、設備や運用も工夫しましょう。
C.休憩・気分転換する
・昼休みなどの決まった休憩をきちんととる、整理整頓などの作業で気分転換を図ることは、ストレス性内科疾患の予防・改善につながる。
・午後の作業効率を高めるためには、昼寝やマッサージなどを取り入れて積極的に疲労を回復させることも大切。
・時々雑談する、少しの間離籍するなどの行動を気にすることなくできる環境や雰囲気作りにも努めましょう。
D.体を動かす
・長時間の連続座位を避け、歩いたり階段を利用したりして仕事中に体を動かすことは、運動器・感覚器障害と生活習慣病予防・改善につながる。
・デスクワークや打ち合わせを立って行える家具を導入したり、自然と歩数が増えるように通路やプリンターなどの配置を工夫したり、休憩のついでに軽い体操やストレッチができる場所を設けることも効果的である。
E.適切な食行動をとる
・できるだけ体に良い飲み物や食べ物を適度な間隔でとることは、生活習慣病予防・改善につながる。
・職場で提供するメニューに関しては、内容とともに情報提供にも工夫することで、健康意識を向上させることができる。
F.清潔にする
・快適で衛生的な職場にするためには、まずは分煙にすることが重要。
・そのうえで身の回りを掃除したり、手洗い、うがいをきちんとすることは、感染症、アレルギーの予防・改善につながる。
・出入り口やトイレには、衛生用品を常備し、清潔を保つための行動を呼びかける情報を提示することも効果的である。
G.健康意識を高める
・健康意識を高めることは健康づくりの基本である。
・職場でも、日常的に健康情報に触れられるように情報掲示や配信などの仕方を工夫することが望ましい。
・健康診断以外でも自分の健康状態を確認できるよう、休憩スペースに血圧計や体組成計などの測定機器を設置することも効果的である。
⑤ 職場環境改善は、施策の実行だけにとどまらず、その後の検証や改善を含むPDCAサイクルとして継続的に活動を続けることが重要である。
以上、今回は「健康を保持・増進させるための7つの行動」について解説させていただきました。
あなたの会社でも健康経営を始めてみませんか。健康経営エキスパートアドバイザーの和田康彦が伴走・サポートさせていただきます。
出典:東京商工会議所



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