健康経営の具体的取り組み⑲ 具体的な目標設定と評価改善に取り組みましょう。
- 康彦 和田
- 2024年6月20日
- 読了時間: 3分
更新日:2024年6月24日
みなさまこんにちは。健康経営エキスパートアドバイザーの和田康彦です。
中小企業のための健康経営の具体的な取り組み、今回のテーマは「具体的な目標設定と評価改善に取り組みましょう。」についてです。

☛今回のポイント
① 健康経営の取り組みでは、事業の評価を行い、その評価結果に従ってさらに良い成果が得られるように改善活動を継続的に実施することが重要である。通常の事業と同様に評価指標を設定し、目標値を決め、目標に対して現在の状況を評価し、その乖離を分析して改善活動につなげていくこと、すなわちPDCAを継続的に回していくことが求められる。
② 健康経営の評価指標を設定する際のポイントは、1.経営課題解決につながる課題であること 2.改善可能であること 3.数字で評価できること 4.評価が難しくないことの4点である。
③ 健康経営の目標値を設定する際には、1.経営者と目標を共有すること 2.最終目標達成に向けたステップごとに目標値を設定すること 3.改善の期待値に沿った適切な目標を設定すること 4.産業保健スタッフや医療専門職等の専門職の見解を考慮することが重要である。
④ 目標が設定出来たら、実施(責任)主体及び期限を定めたうえで達成に向けて計画立案し、具体的な取り組みを実施していきましょう。健康経営においては、まずは経営者が社内外に向けて「健康宣言」を行い、取り組みに対する目標を設定し、それを達成するための計画を立て実践していく。
⑤ 具体的な取り組みの後は、その活動の評価を行う。従業員の参加状況はどうだったのか、取り組みを実施する意義や仕組みは理解されたのかなどを評価・分析する。目標が達成していれば、次の目標に向けて取り組み内容を進化・深化させていき、未達成の場合は、阻害要因を分析して改善につながていく。
⑥ 健康経営で注意が必要なことは、従業員の意識と行動を変えるためには、ある程度時間がかかることである。改善活動に終わりはなく、そのためには、改善活動をルーチン化させる社内体制の構築が、経営者にとっての重要な仕事となる。
⑦ 健康経営の取り組みを評価・改善していくためには以下の4点が重要になる。
1. 健康経営の取り組みに対して、実施した結果を確認すること
2. 健康経営の取り組みに対して、前年度等の過去の取り組み結果と比較していること
3. 健康経営の取り組みに対して、他企業の事例や公表データ等の結果と比較していること
4. 健康経営の取り組みに対して、保険者等の外部の専門家による評価を実施していること
⑧ 健康経営を実施していく上で、把握しておきたい指標は以下の5点である。
1. 健康診断の結果と、結果を踏まえた治療の状況
2. ストレスチェックの結果と結果を踏まえた治療の状況
3. 平均実労働時間や長時間労働発生の状況
4. 疾病による休職者、退職者数
5. 従業員の生産性や組織の活性化の測定指標
以上、今回は「具体的な目標設定と評価改善に取り組みましょう。」について解説させていただきました。
あなたの会社でも健康経営を始めてみませんか。健康経営エキスパートアドバイザーの和田康彦が伴走・サポートさせていただきます。
出典:東京商工会議所



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