健康経営の具体的取り組み⑮ 高齢従業員特有の健康課題に対応しましょう。
- 康彦 和田
- 2024年6月13日
- 読了時間: 2分
みなさまこんにちは。健康経営エキスパートアドバイザーの和田康彦です。
中小企業のための健康経営の具体的な取り組み、今回のテーマは「高齢従業員特有の健康課題に対応しましょう」についてです。

☛今回のポイント
① 日本は超高齢社会を迎えており、総人口に占める65歳以上の人口割合である高齢化率は2022(令和4年)で29.1%、2065年には40%近くになることが推計されている。
② 高年齢者雇用安定法の改正を背景に60歳以上の就業率は年々高まっており、60歳を過ぎても働き続けることが当たり前の時代になっている。
③ 高齢者特有の健康課題を考えるにあたっては、以下のような加齢による機能低下を考える必要がある。ただし、高齢者の健康状態は個人差が大きいことが特徴である。
・感覚機能:視覚、聴覚、臭覚、触覚、平衡感覚
・下肢能力
・柔軟性
・速度に関する運動機能
・精神機能(記憶力や学習能力)
④ フレイルとは、加齢とともに、筋力や認知機能等の心身の活力が低下し、生活機能障害や要介護状態などの危険性が高くなった状態のことである。
⑤ ロコモティブシンドロームとは、年齢とともに、骨や関節、筋肉等運動器の衰えが原因で「立つ」「歩く」といった機能が低下している状態のことである。
⑥ 高齢者になってもあまり低下しない機能には、手や上腕の筋肉、筋作業持久能力、分析と判断能力、計算能力等があり、長年蓄積してきた豊富な経験、知識と卓越した技術、慣れた業務であれば正確に遂行できるとった優れた点も多く認められる。
⑦ 高齢者特有の健康課題としては、加齢による機能低下、傷病の増加、労働災害の多さの3つがあげられる。
⑧ 高齢従業員の健康課題に対応していくためには、エイジフレンドリーガイドライン(厚生労働省)を参考にして、事業者と高齢従業員のそれぞれが取り組んでいくことが重要である。
⑨ 事業者が取り組む事項として、「安全衛生管理体制の確立等」「職場環境の改善」「高齢従業員の健康や体力の状況の把握」「高齢従業員の健康や体力の状況に応じた対応」「安全衛生協力」の5つがあげられる。
以上、今回は「高齢従業員特有の健康課題に対応しましょう。」について解説させていただきました。
あなたの会社でも健康経営を始めてみませんか。健康経営エキスパートアドバイザーの和田康彦が伴走・サポートさせていただきます。
出典:東京商工会議所



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